合唱指導に寄せて2014

うたうということ 誰にでもできるし、また誰にでもできるものではない。

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2014年12月28日

立ち昇る声

今日、京響特別演奏会の『第九』二日目終了。

天才マエストロ大野、至高の京響、厚みのある充実のソリスト陣、そして我らが京響コーラス、さらには客席も一体となった至福の時間だった。

音が柱となって立ち昇るコーラスの歌声は、天井を経て上から降り注ぐ。
京響コーラス3度目の第九にして、私の理想とする音が見えてきた。
これまでで最高の演奏だったことは間違いない。

次はブラームスの名曲『ドイツ・レクイエム』。
ますます磨きをかけ、極限まで透明度を上げて行くつもりだ。

京響コーラスの入団オーディションは随時行っております。
ご興味おありの方は是非見学にお越しください。



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2014年12月27日

今日京響の『第九』初日が終わった。

京響コーラスが誕生してから3回目の第九。
ハーモニーを研き、声を研き、ドイツ語を研いてきた成果が現れ、毎回ひとつ上のステージへと上り続けている。

至高の音楽を奏でる京響と共演するために、厳しい出演オーディションで選び抜かれたメンバーは、 アマチュアコーラスが歌う第九ではかなり少ない、わずか80数名(母数は140人いる)のコーラスとしてオンステした。

ゲネプロの前後に発声練習と執拗い手直しをし、いよいよ本番。
後は客席で見守る他ない。

本番では高い集中力で第九の難所を次々とクリアしていくコーラスを聴きながら、じわじと感謝の気持ちが湧き出でた。
人数は少ないがコンサートホールにその歌声が満ち溢れている。
やがて圧巻のラストを迎え、聴衆の興奮は頂点に達した。
大きなブラヴォーの声が上がったのも自然なことだった。

指導者冥利に尽きるとはこのことか。
終演後メンバーを褒め讃えながらも、しっかりとダメ出しをしたことは言うまでもない。
明日はさらなる高みへ。



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2014年12月14日@兵庫県 芦屋市

芸文の『復活』の練習が和やかに終わった。
非常に面倒な作業かも知れないが、きっちりとドイツ語を響かせ、ハーモニーを作る緻密な作業に三時間費やした。

私のコーラス作りや歌わせ方は、普通一般のやり方とは全く違うところもあるので、どれだけアタマを柔らかくして取り組んで下さるかにかかっている。

とにかく、声を前へ出そうとしない、歌おうとしない、息を吐こうとしない。
そして身体の正しい組み立てと、正しい発語。
リアルに言葉が、音が立ち上がり、客席の隅々にまで伝わる。
そんなコーラスを当たり前として実現する。



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2014年11月24日

『第九』の合唱へのアプローチについては様々な方法があるが、この曲の指導を始めた22歳の頃からこれまで、まさに試行錯誤の積み重ねだった。

今もなお学びや発見は多いのだが、ここに来てようやく自分の『第九』指導のカタチがはっきりと決まってきた様に思う。
誠に長い道程だったが、今後も更に引き出しは増やしていきたい。

今日の京響コーラスはこれまでと全く違う響きが生まれた。
大袈裟ではなくドイツのRundfunkchorあたりが歌うそれの音がした。
やはり『第九』は声ではなくドイツ語で作るのが良い♬*゜
因みに二日とも完売だそうです。

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2014年11月23日

今日も『第九』の梯子。

ときめき第九は贅沢にも大ホールでの練習だった。
どの様に歌えばホールに響くのかを体験してもらいながらレッスンする事ができたのは収穫だ。

しかし連休で参加は半分。
なんとも勿体無い! 「来ている人だけでも上手くなりましょうね!」と、全力指導した。

夜は森ノ宮で一万人の第九の最終回。
こちらも出席は7割ほど。
座席券を手にした後の経験者クラスが連休に当たるとこうなるのか…
ここでも出席してくれた人に、「来てよかった!」と思って貰える様に、全力指導!

レッスンの最後には、頑張ってくれた皆さんへ歌のプレゼントとして、千原英喜さんの《雨ニモマケズ》を歌った。
辻本さんのピアノのサポートが素晴らしい♬*゜
それにしてもなんという美しく優しい歌(詩)だろう。

歌は言葉。
『第九』も声ではなく言葉。
言葉が鳴り響くときに初めて曲本来の姿が現れる。

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2014年11月16日

笑い待ち

朝の音大付属音楽院のリート講座から、午後はFENICEの《ドイツ・レクイエム》、そしてそのまま移動し、夜は芸文センターでマーラーの《復活》と、怒涛の土曜日だった。

まさにドイツ一色な一日。
ドイツ・レクイエムは有難いことに昨日もお二人見学にみえた。
(アルトと男声はまだまだ募集中) 声だけに頼らないドイツ語から来る音楽性と表現が完成するまで、まだまだ磨いて行きたい。
さて、練習には厳しい中にも笑いという潤滑油が必要かも知れない。
FENICEでも一万人の第九や他の合唱団でも常に笑いは有るのだが、私自身笑わせようと何かを言うことは一切なく、とても真面目に全力で指導している。

それでも思わぬところで笑いが起こることがあり、そのまま指揮すると、演奏に入ってから皆が笑いを懸命に堪えたりしていて、全然上手く行かない場面に遭遇する。

そんな時ふと思い出したのが、芸人さんの技である『笑い待ち』だ。
何かを聞いてから頭で理解して笑いが起こるまでの間。
これを考えないと、折角の『笑い』が不発に終わってしまうのだ。

私は別に笑いを取るつもりはないのだが、これを理解して練習を進める必要があることに気づいたのは一つの学びであった。

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2014年10月26日

今日のFENICEのブラームス《ドイツ・レクイエム》は前回の練習でプチおこモードだった3.4番に加え、5.6番。

今日はとても楽しい練習が出来たと同時に、団のポテンシャルの高さも感じられた。
やはりこの前芸文大ホールで良い演奏が出来た人達だ。
今日の練習の前に自主的に千林に集まって、曲の理解を深める勉強会までしてくれた前山さん他のメンバー、そしてコレペティ練習をしっかりしてくださった辻本氏に感謝!

今日も何人か見学に来られていた。

混声合唱に興味のある方、ブラームスのドイツ・レクイエムをオーケストラと歌ってみたい方は是非LA FENICEの練習をのぞいてみて下さい♬*゜ それにしてもなんと魅力的な曲だろう。
やはりドイツ3Bは良い。

これは遊んでいる訳ではございません。
子音の発語のヒントを示しているのです。
念のため。

くれぐれも、これは遊んでいるのではございません。

僕の二十歳くらいのころヴィーンのMusikvereinで聞いて以来、最も好きなレクイエムです。
ダメなことだけど、振りながら泣くやも知れません

6番はWoとf mollで絶叫するあたり、なにか全身から溢れ出そうになります。
その後悠々とフーガ!

最初はちょっと丁寧にやりましたが、店舗いや、テンポは速めますよ。

そう、アルトは多分発語の仕方で声が立つと思いました。

ゆっくり歌えんといかんのですよ。



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2014年10月26日@奈良県 大和高田市

今日はときめき第九のマエストロ練習。

10月のマエストロ練習というのはちょっと早いが、明確な指針を示して頂けて良かった。
コーラスの皆さんも練習開始時から比べて随分と成長され、くどいほど練習してきたハーモニーと発語も定着しつつある。

コーラスは自発的に動き出してこそ面白い。
今日はそれが見え始めた。

さあ、夜はドイツレクイエム♬*゜

おいない市場小路 四条烏丸店

2014年9月22日@京都府京都市

今日の京響コーラスはコンサートホールの小ホールで練習した。

先週富澤先生に特別練習をして頂いた出演オーディション箇所を再度年入りに。
声を押したり、音を狙って当てる様な歌い方をせず、きっちりとハーモニーの中で発語しつつ、かつ音楽の持つエネルギーを最大限に出せる様にして行きたい。
その実現の為の共通認識作りにはもう少し時間がかかりそう。

(やっぱり第九はみんな暴れる)

(ボディマッピング、アレキサンダー テクニーク/// )

身体を客観視するのに最適です。
第九で起こりがちな構えや気張りも無くなるはず。

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2014年9月18日

一万人の第九西宮のメンバーで、練習後の喉を潤す。
アルトの雅美さんの呼びかけで急遽集まった12人(何とほとんど皆初第九!)。
メンバーの方々とお話し出来てよかった。

日常生活から《第九》という非日常の世界へ。
身体の使い方も非日常へ持って行かなければならない。
今日は上顎と舌、唇を使った発語にこだわったので、響きの乗った豊かな歌声が実現できた。
そしてハーモニーがさらに綺麗に。

このままどんどん磨いていきたい。
学生を教えていて思うのは、指導者が常に高みを見せ続ける事によって、どんどん上達の可能性が拡がるということ。

オトナのコーラスでも同じ。
ただ楽しさだけを見せる指導方法もあるが、やはり高みを共に目指す喜びは手放したくはない。

上達を実感してくれていて嬉しいです! 僕は基本的にオトナもコドモも区別しないのですよ。
小学生に教える内容もオトナと基本的に同じです。

ライオンキングのヤングナラに受かった子も、元はといえば一万人をきっかけに僕のところにレッスンに来ました。
何かビビッと感じてくれたみたいです。



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2014年9月14日@兵庫県 西宮市/兵庫県立芸術文化センター

今日も長かった。

朝からのFENICEの《ドイツ・レクイエム》に続いて、芸文でのマーラー《復活》結団式と早速の練習。
佐渡裕監督も顔を見せて下さった。

第一声の"Auferstehn"から美しくハーモニーが立ち上がる。
この合唱団のポテンシャルの高さが実感出来た。

私の指導は基本的にどこでも、誰にでも同じ。
クリアで響きの乗った歌声になるまでしつこくこだわる。
そのために様々な手段を講じて来たが、結局は次の事柄に尽きる。

先ず身体のメカニズムを明らかにすること。
それをパーツ毎に取り上げてその働きを理解してもらうこと。

そして、 支えるとか、息を流すとか、声を頭の後ろから回すとか、そういった既成の概念を忘れてもらうこと。

そしてその先はGeheimnis 二言で言うと 「準備とは、声を出す準備ではなく、発語する為の準備」

そして「要らんことさえしなかったら頭の上に響きが乗るはず」であるということ。



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2014年9月7日

今日は津でヴォーカルアンサンブル《EST》さんの練習に伺った。

会場に着いた途端二階から美しいソプラノの歌声が聴こえて来て、期待に胸膨らませながら階段を上った。
人数は決して多い団ではないのだけど、全員が主体的に歌い、しかも統率が取れている。
こういうコーラスは聴いていて楽しい。

溢れ出る歌声と音楽で、コンクールでも聴く人を魅了して下さるに違いない。



ビアホップ

2014年9月6日@大阪市

一万人の第九経験者クラスの初回が終わった。

やはりこのクラスはみんな元気。
そして、身を乗り出す様に教えることを吸収してくれるので楽しい。
どんどんレベルを上げて行きたい。

練習後はメンバーとビアホップへ。
第九を歌い上げた。
第九を知らないお客さんまでも巻き込む第九のパワー。

明日は津へおじゃまします。

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2014年9月6日@ザ・シンフォニーホール

今日はここでパナソニック合唱団の定期演奏会。
盛りだくさんのプログラムです。
お近くの方は是非どうぞ。

12時からのリハーサルが終わり、成功を祈りつつ、今からいざ、一万人の第九へ!

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2014年9月3日@兵庫県 西宮市

一万人の第九西宮クラス始まる

なかなかに良い。
ソプラノは高音も歌えるし、アルトは若々しい。
テナーは美声。
立派に鳴るバスは頼もしい。
コーラス初心者が多いのに、もうハーモニーが作れた。

これからが楽しみだ。
コントロールベアも頑張る。

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2014年9月2日

ブラームスの《ドイツ・レクイエム》の練習第二回終了。

皆さんの意識レベルは四年前の創立時と比べると随分上がった。
音楽をより高いレベルで楽しみたいという共通認識が出来てきたのだろう。

毎回見学者の方が10名くらいおられ、昨日もたくさん入団された。
高みを目指しながらも笑の絶えない混声合唱団FENICEの練習。

「これだけ言葉の聞こえるドイツ・レクイエムはドイツでもなかなかないやろう。」というところまで持って行きます。

練習後は新しいお仲間と麦酒で喉を潤す

そして今夜は京響コーラスの《第九》。
こちらも2回目の練習だった。
京響コーラスは本番を一つ終える毎に一皮剥けているが、 次の第九は去年のそれからすると二皮剥けた第九となる予定。
頑張ろう!



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2014年8月10日@京都府京都市

嵐のなかの演奏会

京響定期が終わり、生ビールと鶏のカシューナッツ炒めでホッと一息。
京響市民合唱団が京響コーラスとして生まれ変わってから早いもので三度目の夏の定期。
間違いなく日本のトップクラスにある京響の定期演奏会で、一緒に最上の音楽を作る合唱団だという意識を持ってやって来た。
随分と大人の合唱団になったものだ。

本番で起こる出来事にも冷静に対応できているのも頼もしかったし、 歌声の透明度は今回さらに高まり、市民合唱団時代とは全く別の合唱団になった。
今日の演奏会を支えて下さったすべての皆さんに感謝!

次は《第九》で至高のハーモニーを目指します。



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2014年8月4日

宴のあとで

混声合唱団LA FENICEの第四回演奏会が終わった。
150人規模の演奏者と1000人もの聴衆が、一つの音楽を作った。
つくづく人の縁というものを感じずにおれない。

アンコールではこの総ての人々がモーツァルトのAve verum corpusを合唱した。
これがまた美しかったのだ。
トークで合唱経験をお尋ねしたところ、7割程のお客様が手を挙げられていたから、さもありなんとは思うのだが、芸文大ホールに溢れる歌声を聴いた時、音楽の力を目の当たりにした。

次は合唱愛好家垂涎の名曲、ブラームスの《ドイツ・レクイエム》。
あなたもFENICEで一緒に歌いませんか?



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2014年7月21日@京都府京都市

今日はかき氷の投稿が多かったので、京響コーラス入団オーディションの前に行ってしまいました。
京響コーラスと言えば、定期演奏会のラター《マニフィカト》がもう間近です。



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2014年7月21日

いよいよ迫って参りました。
合唱団だけの練習は後一回。
次はオケ合わせ。
最後まで満足することなく、極限まで高め続けます。



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2014年7月6日@コメダ珈琲 阪神尼崎店

いよいよ本番まで秒読みとなりました。
混声合唱団LA FENICEのモーツァルトとラターのレクイエム。

音が降り注ぎ、言葉が手に取る様に伝わってくるコーラスを実現するべく頑張って来ました。
一切の濁りのない歌声、ピッチ、ハーモニー。
ラターの音楽には欠かせないものです。
これを必ず実現させます。

8月3日はどうぞ兵庫県立芸術文化センター大ホールへ。



2014年6月5日

今回も合唱指導を担当致します。
みなさんのご応募お待ちしております。

兵庫芸術文化センター管弦楽団 第75回定期演奏会
佐渡裕指揮 マーラー「復活」

オープニング記念第9合唱団 メンバーオーディション 募集要項

オープニング記念第9合唱団は、兵庫県立芸術文化センター杮落し公演の「ベートーヴェン:第9演奏会」のために結成された合唱団で、以来、芸術文化センター主催公演にほぼ毎年出演し、高い評価を得ております。

この度、芸術文化センター管弦楽団第75回定期演奏会での「復活」出演にあたり、参加メンバーのオーディションを以下のとおり行います。

【 公演詳細 】
■ 公演日 : 2015年 1月 16日(金)、 17日(土)、 18日(日)
■ 会 場 : 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール
■ 曲 目 : マーラー : 交響曲 第2番「復活」
■ 指揮・芸術監督 : 佐渡 裕
■ 独 唱 : 並河 寿美(ソプラノ)、 清水 華澄(メゾ・ソプラノ)
■ 合 唱 : ひょうごプロデュースオペラ合唱団、 オープニング記念第9合唱団
■ 合唱指揮 : 矢澤 定明
■ 合唱指導 : 小玉 晃、 有元 正人
■ 管弦楽 : 兵庫芸術文化センター管弦楽団
■ 主 催 : 兵庫県、兵庫県立芸術文化センター
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2014年4月6日

FENICEの《レクイエム》は凄いらしい               

再び芸文KOBELCO大ホールに帰ってきました。
精魂を込めて演奏いたします

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2014年2月23日

RutterとMozartのREQUIEMの練習が和やかに終わった。
今夜の一人夜カフェは北堀江で。

2014年1月19日

【緊急告知】

京響コーラス団員追加募集

自主運営の京響市民合唱団から京響直属のコーラスになり成長著しい京響コーラス。
その演奏は毎回新聞雑誌等で高い評価を得ています。

そしてさらなるレヴェルアップを目指すべく団員の追加募集を行うことになりました。
次のステージは夏の京響定期でのラター作曲≪マニフィカート≫!
ご応募お待ちしています